2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「大人の科学マガジンVol.17 テルミン」「愉悦の蒐集ヴンダーカンマーの謎」

テルミン欲しさに買っちゃいました。 わりと簡単に作れるのはいいんだけど、演奏も難しいがチューニングが難しい。音域を広くとるコツがいまいちつかめない状況です。あと久しぶりにリアル本屋に行ったので、買おうと思っていた「愉悦の蒐集ヴンダーカンマー…

ディーノ・ブッツァーティ「待っていたのは」

本書は他の短編とはわりとかぶりが少ない短編集。これでブッツァーティはほぼ攻略したと言えるだろう。ディーノ・ブッツァーティ「タタール人の砂漠」 - モナドの方へを読んだ直後に読んだせいか、非常に絶望的なテーマばかりを取り扱っている短編集のように…

ディーノ・ブッツァーティ「タタール人の砂漠」

将校である主人公は砂漠の砦に配属される。誰もその場所を知らぬ砦は、砂漠という無人の荒野に面していて、どこからも襲撃される気配がないのだが、どこかきなくさい。その異様な雰囲気に疑問を感じながらも、いつ終わるともない任務を全うしようとする。 忍…

バイリントン・J・ベイリー「ロボットの魂」

誰の命令にも従わない自由意志を持つロボットが主人公という奇異な設定でありながら、物語はわりとシンプル。それだけに主人公の苦悩に集中しながら読み進めることができた。ロボットとはいえ、親のもとから巣立って自立し、さまざまな経験をし、死や性に関…

「第一回 monado nite」

9/24の夜9時から人生初のustream放送を行いました。 「第一回 monado nite(モナドにて)」と題して美術・文学・思想なんかを絡めつつ喋り倒そうというコンセプトで、始めは「Codex Serafinianus」をメインで進めていたんですが、アドリブでどんどん脱線。気…

高山宏「超人 高山宏のつくりかた」

学魔降臨。帯にある言葉通り、高山宏の学魔ぶりを存分に味わえる一冊。 これまでの高山本とは違って、過去の足跡を辿ったり、プライベートを省みながら、その広大な高山学こと人文科学の世界を愉しく遊弋することができる。プライベートが披瀝されているとこ…

バーバラ・A・バブコック編「さかさまの世界」

車が牛を曳き、羊が羊飼いの毛を剃る。王が家臣に使え、男と女の役割が入れ替わる。そんなアデュナタという「さかさま世界」を描いた図像やお祭り、あるいは諸芸術が、いかなる文脈で語られてきたのかを分析する論文集。あるカーニヴァルでは、街一番の愚者…

ヴァニラ画廊「駕籠真太郎展 納涼不衛生まつり」

本当は先週に高山宏→シュルレアリスム展→駕籠真太郎展というコースを組んでいたんだけれども、高山宏のトークがあまりに長すぎたため、今日に繰り越しになってしまった。会場は前回と同じく銀座のヴァニラ画廊。 前回のようなお祭りイベントはなかったんだけ…

高山宏「知の系譜と人文科学の未来を語る」

「超人高山宏のつくりかた」の出版記念ということで、新宿紀伊国屋ホールにて高山宏の講演が行われた。 二時間の予定ということだったんだけど、ふたを開けてみたら二時間半、しかも休憩なし。 二時間を少し回ったあたりから紀伊国屋の人が何度も止めに入ろ…

ラフォーレミュージアム原宿「ヤン&エヴァシュヴァンクマイエル展 アリス、あるいは快楽原則」

ラフォーレ原宿で行われたヤン&エヴァシュヴァンクマイエルの企画展。夫妻のアートワークを一同のもとに眺めることができる贅沢な展示である。以前に見たシュヴァンクマイエル展に出展されていたものも多かったんだけど、更にプラスアルファという感じでボリ…

ヤン・シュヴァンクマイエル、江戸川乱歩「人間椅子」

江戸川乱歩は子供の頃から読み続けていて、特に幾つかの有名な短編は何度となく読んでいる。人間椅子にしても、再読、再々読どころでは済まないくらいだ。幾度となく映像化されている作品ではあるけれども、なかなかコレは!というものは出てこなかった。今…

庵野秀明「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」

まず始めに言っておくと、良くできた総集編というのが正直な感想だ。 エヴァといえばそのTVシリーズのクオリティの高さ故、ビデオに録っておいて少なくとも3回は見るというのが当時のファンの行動だっただろう。だからカットや演出など事細かに覚えている…

「人間椅子」「ヤン&エヴァシュヴァンクマイエル展 アリス、あるいは快楽原則」「類推の山」

またもや本がドカスカ届いた。「類推の山」は前々から買おう買おうと思っていたので、ついでに注文したもの。どれも面白そうだ。 人間椅子posted with amazlet on 07.09.06江戸川乱歩 ヤン・シュヴァンクマイエル エスクアイア マガジン ジャパン (2007/08/2…

カルヴィーノ他「現代イタリア幻想短篇集」

20世紀を代表するイタリア作家の幻想的な作品を集めた短編集。ブッツァーティ目当てで借りてきたところ、両方ともすでに読んだ作品だった。とはいえ未読だったカルヴィーノの「アルゼンチン蟻」が含まれていたので後悔はしていない。 収録作品は以下の通り。…

「シュヴァンクマイエルのキメラ的世界」「いい子は家で」

ヤン・シュヴァンクマイエルの映画制作過程ドキュメントDVD「シュヴァンクマイエルのキメラ的世界」と、青木淳吾の新作「いい子は家で」が届く。 どちらとも素敵なカバーである。 シュヴァンクマイエルのキメラ的世界 幻想と悪夢のアッサンブラージュpost…