2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

T・R・ピアソン「甘美なる来世へ」

トリストラム・シャンディの脱線、南部ゴシックのストーリー、meets ポストモダン糸柳文体。 一行目からして、これだ。頭がくらくらする。 それは私たちが禿のジーターを失くした夏だったが禿のジーターはジーターといってももはや大半ジーターではなく大半…

はやみねかおる「機巧館のかぞえ唄」

はやみねかおるの本を読んだのは初めてなので、通常の構成がよくわかってないんだけど、1部2部は現実と夢が区別がつかなくなるという意味で似ているが、3部だけは、まったく毛色の違う話になっている。 もちろん読んだのは「夢の中の失楽」が目当てだ。 タイ…

荒俣宏「想像力の地球旅行」

これぞ荒俣宏!という人に薦めやすい本を探していた。個人的には「理科系の文学誌」が最高傑作だと思っているんだけど、高いし絶版。次点としては、個人的にとてもお世話になった「別世界通信」が文庫化されてるから薦めやすいかなと思ったら、こちらも絶版……

三橋順子「女装と日本人」

神話の時代から現代まで、日本における女装の受容と様相を丹念につづった新書。 筆者自身が常日頃から女装をしている「女装家」であるだけに私小説のような生々しさがありながらも、同時に研究者としての手腕をふるった歴史的資料を背景の読解が併存している…

レッシング「ラオコオン」

wikipedia:ラオコオンとは、神官ラオコオンが蛇に襲われる様を描いたギリシャ彫刻である。ルドルフ・ハウスナーなどもその図像をコラージュ的に使っている。迫力とインパクトのある彫刻だ。レッシングはラオコオン彫刻を中心に、絵画(この場合は彫刻だけど…

セルゲイ・パラジャーノフ「ざくろの色」

18世紀アルメニアの詩人、サヤト・ノヴァの生涯にオマージュを捧げた映像詩。 生涯というか、ある種のイニシエーションの段階のような章立てで進む。物語も映像も象徴的であり、明確なストーリーは語られない。そこはかとなく読み解くことは可能だが、その真…

「ざくろの色」

前から気になっていた映像が「ざくろの色」だと判明したので、即購入。 自分が買おうと思ったときはAmazonプレミアしかなかったので楽天で買いました。ちなみに「ざくろの色」が使われていたのは、Juno ReactorのGod Is GodのPV。 ざくろの色posted with ama…

文学フリマ

日曜日に行われた文学フリマに行ってきました。twitterで知り合った人で出店/参加するが多かったというのもあり、またゼロアカにちょっとウォッチ的な興味があったということが主な理由です。 ゼロアカの目的自体にはほとんど興味はないんだけど、この企画…

デザインフェスタ

うっかり遠目塚先生が想体になっている原画を買ってしまいました。 駕籠先生曰く「1日近くかかってるので時給換算だと中国の労働者並み」というくらいの価格。 自分は本物にこだわりはあまりなく、できが良ければ複製品でもいんですが、漫画の原画は大きいの…