2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

マーシャル・マクルーハン「グーテンベルクの銀河系」

「声の文化と文字の文化」を座右の書にあげておきながら、マクルーハンの聖典を押さえていないのはどうかと思い、一念発起してこの大冊に挑んだ。 一言、タイトルにいつわりなし、まさに歯車的メディア論の小宇宙! 要するに、グーテンベルクによる活版印刷…

「超文学Tの肖像」

万人にあたえる書、何人にもあたえぬ書 ――ニーチェ「ツァラトゥストラはかく語りき」 思うに、その書物は生まれるべくして生まれたのだろう。超文学的な構想によって企てられた恐るべき書物は全人類に対しての挑戦として投げかけられた。その書物に言及する…

ウィリアム・パウンドストーン「ライフゲイムの宇宙」

池上高志「動きが生命をつくる」 - モナドの方へでライフゲームが大きく扱われていたので、基礎的なところを一度おさえておこうと本書を手に取った。単にライフゲームを取り扱った本ではなく、熱力学モデルを詳細に論じながら、その関係をさぐってゆくという…

「デス・パフォーマンス」

ustream上でhugo_sbさんがオススメしてたので、早速購入。 衝撃的で理解不能な性行動にこそ、ファンタジーと快楽(死)追求という人間本質が隠されている。本書は医学誌、FBI資料などから、自慰死、自己頭蓋貫通、自己去勢、四肢切断愛好、緊縛、獣憑きな…

「第二回 monado nite 後半」

0:30〜3:00位までの流れです。 荒俣宏「理科系の文学誌」 理科系としてのロマン派論など、恐らく荒俣宏の著作の中でも最も重要で完成度の高い一冊。 荒俣宏「別世界通信」 これは前回に探し出せなかった本。 読書案内としては最適です。 荒俣宏「想像力博物…

「第二回 monado nite 前半」

21:00〜0:30位までの流れです。 ウォルター・J・オング「声の文化と文字の文化」 まず今回のテーマとなるのが音声文化から文字文化への変遷。非常に衝撃を受けたバイブル的な一冊。 「マクルーハン理論」 で、メディア論といえば、言わずと知れたマクルーハ…

「第二回 monado nite」

予告通り10/13の夜9時からustream放送を行いました。 「Media-Memoria 遊撃のリテラチュール」ということで、記憶とメディアにおける文学の関係なんかを論じようと思ってたんですが、例によってアドリブでどんどん脱線。 結局9時から始まって3時まで、なんと…

池上高志「動きが生命をつくる」

池上高志を知ったのは茂木健一郎による芸大授業のmp3だった。複雑系の専門家でありながらアートにも造形が深くて、ただの学者ではない、一筋縄ではいかない印象を持っていた。 主著があったら読みたいなと思っていたんだけれども、ついに単著が出たというこ…

「第二回 monado nite」の告知

10/13(土)に「第二回 monado nite」をustream上で行います。 夜の9:00から開始する予定です。http://ustream.tv/channel/monado告知画像はid:kotorikotorikoに描いてもらいました。オレと本はあるんだけど、酒と女は現在調達中。 テーマとしては「Media-Me…

「薔薇の花かんむり」「動きが生命をつくる」

いつの間にかマリみての新刊が出ていて、毎度のことながら送料無料の壁に悩むことに。 今回は池上高志センセーのお力を借りて、なんとかハードルを突破。実際、超えすぎてるけど。 というかこの本、とても面白そう。 マリア様がみてる 薔薇の花かんむり (コ…

小宮正安「愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎」

ヴンダーカンマー、驚異の部屋。十五世紀から十八世紀にかけて、貴族の間で大流行した珍奇なるモノを集めて作った趣味の部屋のことである。 これまで、この手の本は大手出版社から発売されることはなく、直接行って見ないかぎりはその実態がなかなかつかめな…

Ali Project「Sympathy for the Belonephobia」

怪物王女のサウンドトラックなんだけれども、あえて「Sympathy for the Belonephobia」と書きたい。自分自身、怪物王女はろくに見ていないので、それと関連して語ることができないからだ。サウンドトラックというからには添え物としての曲という印象がどうし…