「カルティエ現代美術財団コレクション展」
巨大な目玉見たさにカルティエ現代美術財団コレクション展に行ってきた。
→http://artgene.blog.ocn.ne.jp/plus/cat4425747/
しかめっ面して見る現代美術というよりは単純に楽しめる作品が多く、普段アートに触れてない人でも気軽に鑑賞できる。また深く考えさせられるものもあったりして、とても堪能できた。
「イン・ベッド」「死んだ目が生きている」あたりが、今回の目玉だろうか。いやまさに目玉だ。
「イン・ベッド」は注意深く眺めていたくなるし、「死んだ目が生きている」は空間作りからして素晴らしい。
小粒の作品で面白かったのは、二つの石が併置されている作品。まったく同じに見えるが、片方は天然の石、片方はブロンズで作った人工物だ。どちらが本物かじっくり見ると面白い。記憶にからめたテーマも深淵だ。
とにかく巨大なものが多い。
ぶっちゃけ大きけりゃならなんでもいいんじゃないか、っていうくらい巨大なものが多い。
強烈な光、真っ暗な闇、巨大なもの、極小なもの、というものに崇高さを感じるというのはエドマンド・バークが「崇高と美の観念の起原」で書いている通り。
現代のカルチャーというのはエドマンド・バークの崇高美でほとんど語れてしまうのかもしれない。
見終わった後、地下の図書館でカルロ・クリヴェッリの画集を堪能した。
高山宏先生、イチオシの書。かなり使えます。
崇高と美の観念の起原posted with amazlet on 06.06.12