演劇実験室◎万有引力「ブラック イン ザ ダーク」

幻想肉体詩劇
ブラック イン ザ ダーク
暗闇に燃え上がる肉体の交響即興詩
台本◎井内俊一
演出・音楽・美術◎J・A・シーザー

暗黒大陸に向かったまま消息を絶った父親を捜しに出かける息子達、しかし世界は暗闇で覆われつつあった。

暗黒大陸なんていうものだから、暗黒大陸→アフリカ→薔薇の名前という勝手な連想をしながら見ていたのだけど、全然ちがう話だった。その後、よくわからないRPGみたいな展開に、ラスボス戦ではなぜかゴルベーザを思い出してしまった。
いつもの台本に比べれば遥かに分かりやすい展開だったものの、ラストのオチというか締め方は、オッと思わせてくれる終わり方だった。

ストーリーに頭を使わなくて済んだぶん、いつもより演出面に注意して見れたような気がする。
タイトルが「ブラック イン ザ ダーク」というだけあって暗転も多く、暗転後の場面転換など何度見ても度肝を抜かされる。また定番のマッチの演出などを見ていると、ああこのゾワゾワと鳥肌が立つ感覚を味わいに来ているのだなと改めて再認識した。

劇中歌のタイトルは以下の通り。

  • ブラック イン ザ ダーク(黒に燃ゆる砂漠)
  • 忘却より誕生せよ
  • エロスバンチュールの終わりに
  • 絶対天秤卵
  • 闇なりとて降る黒星

ちなみに絶対天秤卵のイントロはまんまPaint It Blackでした。
それにしてもやっぱり完全暗転の中で響く圧倒的な合唱曲は何度聞いてもたまらない。