塚本晋也「HAZE」

高崎映画祭にて塚本晋也の「HAZE」を鑑賞。
塚本晋也には、中学の頃に「鉄男」「鉄男2」を見て以来、計り知れない影響を受けている。

男が目を覚ますと、そこは身動きすらできないコンクリートの密室。というシチュエーションで、カフカの「流刑地にて」の拷問装置に閉じこめられたようないやーな感じがひたすら続く。
肉体と描写、コンクリートと鉄の描写、有機的なものと無機的なものの触れ合いというところが見所で、なんというかもう、いかにも塚本晋也って感じだ。ファンは必見。
ラストが多義的なので、人それぞれの解釈ができるだろう。単純に見てるだけでいやーな気分になれる拷問装置だけを鑑賞するだけでも楽しめる。

上映終了後にはトークショーが催された。相変わらず腰が低く、いかにもいい人感が漂っているものの、撮影中であるのでかなりヘロヘロ。
今は悪夢に入り込む探偵の映画を撮っていると語っていた。

最後にサインをいただけたので、そのときに「鉄男3はどうなんですか?」と質問したところ、「次は作ります。必ず作ります」とのこと。なんか10年前も同じこと言ってたような気がするけど。
まあ首を長くして待ちましょう。