ネタをやるなら真剣に
たまには奇書エントリーやっとかないと忘れてしまいそうなので……
現実に起こったことを、本に書く、写真に撮る、ビデオに収める、それらメディアに写像する行為があたりまえのように行われている。我々はそれらを見てそれを真実だと思っている。これは嘘だろ、と思うときもあるし、間違いなく真実だと思うこともある。
もちろん送り手はできるだけ真実味を持たせようと努力する。しかし分解能が無限大でない以上、あらゆるメディアは、メディア(中間媒体)であるがゆえに、すべてはグレーゾーンだ。決してもの自体には辿りつけない。
フランス語において、歴史と物語が同じスペルであることは重要だ。
厳密に論理的に言えばす、べての歴史書には嘘が書いてある。というよりあらゆる真実を網羅してはいない、と言った方がいいか。要するに歴史書に限らず、ノンフィクションも、日記も、あらゆるマスコミも嘘である。信じてはいけない。
さて、下記で紹介している三冊はどれも真剣な本だ。タイトルにネタなどと書いてしまった、失敬である。
これらの本に書いてあることはすべて本当のことである。疑うのなら読んでみるといい。
わたしが本当と言うのだから本当なのである。真実である。嘘などカケラもない。
なので真剣に読んで欲しい。
真剣に読めばわたしの言っていることがわかるだろう。これらの本の中で驚天動地の真実が暴かれていることが確認できるだろう。そしてフーコーやデリダを超える哲学者の書が絶版になっていることに嘆き、鼻で歩く奇妙な動物たちが水爆実験で絶滅してしまったことに涙を流すだろう。
いずれにせよ本当に面白いものは、真剣に作ってるから面白いのである。
送り手は真面目に不真面目を。受け手は不真面目を真面目に。ネタであろうがなかろうが……
こうでなくては、世の中つまらない。
超哲学者マンソンジュ氏posted with amazlet on 06.01.23鼻行類―新しく発見された哺乳類の構造と生活posted with amazlet on 06.01.23