2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「邪魅の雫」

Amazonから「邪魅の雫」が届く。一緒に京極夏彦全作品解説書という非売品の小冊子がついてきた。これ年表とかもついていてかなり良いアイテムなので、書店で買う人は注意してください。あと「姑獲鳥の夏」が立川談春の朗読でオーディオブックになるそうで、1…

横山正「箱という劇場」

箱コレクターであり建築が専門の作者が、箱というキーワードのもとに徹底的にこだわったエッセイ集。 日曜美術館で紹介されていたので、衝動的に購入したもの。 箱マニアの人は必読だ。 箱という劇場 箱といえばはずせないコーネルやデュシャンのグリーンボ…

本人降臨

コメント欄に篠田真由美先生が降臨。(本人ではあるが当人ではない) →http://blog.taipeimonochrome.ddo.jp/wp/markyu/index.php?p=811 taipeimonochromeさんの対応に感動したので、ついつい紹介しちゃいました。 (まずかったら言ってください)

演劇実験室◎万有引力「ブラック イン ザ ダーク」

幻想肉体詩劇 ブラック イン ザ ダーク 暗闇に燃え上がる肉体の交響即興詩 台本◎井内俊一 演出・音楽・美術◎J・A・シーザー 暗黒大陸に向かったまま消息を絶った父親を捜しに出かける息子達、しかし世界は暗闇で覆われつつあった。暗黒大陸なんていうもの…

園子温「紀子の食卓」

「自殺サークル」の続編、解決編である。「自殺サークル」ではそのメッセージ性よりも、デッドコースターばりのグロテスク描写ばかりが印象に残っていたので、また酷い気分になるんだろうなあと、ある種の期待と覚悟をして鑑賞したのだが、良い意味で期待を…

上野の森美術館「ダリ回顧展」

初日に行ったのが間違いだったのか、入場まで60分待ちだった。 中に入っても当然、スローベルトコンベアー状態。そのおかげでゆっくりと鑑賞することができたので、それはそれで楽しめた。 とにかくダリは子供の頃から絵が巧い。同時代のマグリットやデルヴ…

ALI PROJECT「.hack//roots O.S.T.2」

まずは一曲目の「KING KNIGHT」。 ここ最近、メロディラインがどんどん変態的(褒め言葉)になっていっているが、そのひとつの頂点として「KING KNIGHT」はガツンと来る。片倉センセーの狂気を感じる一作。これだけで確実に元が取れる。 CMで流れてるサビ…

泡坂妻夫「生者と死者」

「しあわせの書」に続くビックリ本。 本書はフランス綴じになっていて、いくつかのページが袋とじになっている。まずはその状態で(つまりページを飛び飛びに)読むと、その名も「消える短編小説」という題の短編小説として読める。 次に袋とじを切り開くと…

ミシェル・フーコー「性の歴史II 快楽の活用」

性の歴史三部作の第二作目。 「性の歴史I 知への意志」では権力の話に主眼が置かれていたが、今回は古代ギリシャ・ローマにおける恋愛・性愛がテーマ。まさに性の歴史と呼ぶにふさわしい内容となっている。これまでのフーコーのお仕事である「知の考古学」に…

新日曜美術館「石田徹也」

先週の予告から気になっていた石田徹也。たくさんの作品を並べてみると、たしかに面白い。 画風というか雰囲気的にはノイエ・ザハリヒカイト風だし、アイデアとしては駕籠真太郎に近いといえるかもしれない。魂を解放することを許されず、工場化されてゆく人…

ロバート・J・ソウヤー「イリーガル・エイリアン」

フーコーを連続して読むというのもつらいので、エンターテイメント性に溢れる本を挟むことにした。 というわけでソウヤー。ヤバイ超面白いよコレ。面倒なので粗筋は裏表紙から引用。 人類は初めてエイリアンと遭遇した。四光年あまり彼方のアルファケンタウ…

ミシェル・フーコー「性の歴史I 知への意志」

性の歴史三部作の第一作。久しぶりにフーコー読んだら、結構難しかった。まずヴィクトリア朝においては性は抑圧されていたと言われてきたが、じつはそうではなくて分類学的に系統化されていったのだという分析から始まる。それは近代における性の楽しみ方の…

ポール・アルテ「赤髯王の呪い」

ポール・アルテ幻のデビュー作「赤髯王の呪い」に短編3本を含む4編を収録。「赤髯王の呪い」はその盛り上げ方が尋常ではない。とにかく不可能殺人事件の連打連打。 逆にこれだけ盛り上がっちゃうと大規模なトリックを期待してしまうわけなんだけど、前振り…

巽孝之他「人造美女は可能か?」

慶応大学で行われた「人造美女は可能か?」というシンポジウムの内容をまとめたもの。「可能」は叶姉妹にひっかけているらしい。 執筆陣といい、表紙の恋月姫といい、ピンとアンテナが立った人は必読という内容になっている。 新島進編 ホフマンからゴスロリ…

サミュエル・R・ディレイニー他「ベータ2のバラッド」

若島正によるニューウェーブSFアンソロジー。 相変わらず、飛ばしたラインナップ。 サミュエル・R・ディレイニー「ベータ2のバラッド」 最初に提示されるベータ2のバラッドは不可解だが、ストーリーが進むにつれて徐々にその意味が理解されてくる、という…

ジェフ・ホーキンス「考える脳 考えるコンピューター」

著者はPalmの産みの親であり、数々の新技術を送り出してきた優秀なIT技術者である。 大学卒業後に脳の研究に目覚めたものの、それをやらせてもらえる機関に所属できなかった。そこでIT業界に身を投じ、そこで稼いだお金で私設研究所を作ってしまったとい…

「人造美女は可能か?」「赤髯王の呪い」「イリーガル・エイリアン」

またもやキャンペーンギフト券を消費するために、書籍を買い込む。 なにげに豪華メンバー、荻野アンナのメイド姿が拝めます人造美女は可能か?posted with amazlet on 06.09.02巽孝之 荻野アンナ 慶應義塾大学出版会 (2006/08)Amazon.co.jp で詳細を見るポー…