2008-04-24 小林泰三「モザイク事件帳」 読書 一応ミステリの短編集。 「密室・殺人」を読んだ人ならおわかりだろうが、小林泰三のミステリは通常のはかりでは計れない。悲惨な事件が連発するのに、なんだか明るく、ミステリというよりはスラップスティックコメディーに近い。 登場人物も一癖も二癖もある嫌なヤツから、三癖も四癖もある萌えキャラまで、現実にいたら友達になりたくない人たちばかりでてくる。 と書いているとただのバカミスと思われるかもしれないが、論理的には緻密にあまれていて、しっかりとミステリしている。論理パズルのような所もあり、どの作品も異なる魅力を持っている。ハズレのない短編集だ。モザイク事件帳 (創元クライム・クラブ)posted with amazlet at 08.04.14小林泰三 東京創元社 ISBN:4488012302Amazon.co.jp で詳細を見る