「バンテージポイント」

ひとつのシーンを別視点から何度もリピートするという構造に惹かれて鑑賞した。
脚本は巧みに作られていて、ほとんど完璧と言っても良いだろう。息もつかせぬ90分だ。
あえて文句をつけるなら、綾辻行人のミステリのような「こいつが犯人か?と思わせといて、次のシーケンスでは実は全然違った」的な反復するどんでん返しの連続があるわけではないというところか。真相が二転三転するではなく、少しずつ真相が明らかになるという展開になっている。もちろん何ヶ所かはどんでん返しはあるので、充分満足したのだけれど。
それにしてもエキストラの多さと、町中のカーチェイスには度肝を抜かれた。