Ali Project「月光ソワレ3」

Ali Project「神々の黄昏」 - モナドの方への曲がメインで、いつもの過激な感じは抑えつつ、椅子に腰掛けながらしっとりストリングスというコンサート。
とにかく、曲の作りといい、音の作りといい、うっとりとしてしまう。そういう世界のなかで法悦や忘我を感じるんですが、これは一種の酩酊状態なわけです。
どんどん私というものから離れてゆく感じ。これはもう音楽を愛してしまっているわけで、分析・批評アンテナをバリバリ利かせながら聴くのに比べるととても快楽的になってゆく。ここにも愛と批評の問題があるのです。要するにロラン・バルトのテクストの快楽。
そして音楽は文学以上に麻薬的に染みいってくるので、この問題を考える上では結構いい題材です。なんだかんだいって、そういうことを考えながら聞いておりました。バカですね。
正月はこの問題についてとことん考えてみたいと思います。

ちなみに相変わらず渡辺剛をメインで見てました。一人だけヴァイオリンの弾き方が違うんで、遠目でもすぐにわかります。かっこよすぎ。