奇談

諸星大二郎妖怪ハンターシリーズ「生命の木」の映画化。原作が短編ということもあって、いろいろとエピソードを膨らませている。同じく妖怪ハンターシリーズの「天神様」のエピソードをもとに追加されているようだ。主にヒロインまわりの神隠しの話がこれにあたる。

原作に忠実な部分は意外に良くできているのだが、追加されたエピソードはろくでもないので、原作のファンはフィルタリングして見なかったことにすると良いだろう。
正直、神隠しの話はメインの話とは何のつながりもない、というか話を混乱させているだけ。よけいなエピソードを加えるくらいなら、(なぜか削除されていた)ケルビムの骨の話とかを広げればよかったのに。
その他、善次の蘇り方が微妙、とか細かいつっこみはあるものの、おおむね満足のできだった。

とにかく重太(神戸浩)と神父(清水紘治)の演技が素晴らしいので、この二人の演技を確認するためだけに行ったとしてもおつりがくる。特に神父のキテル感じがもう最高にたまらない。もう完璧に主役ですよ。

とりあえず原作は読んでおきましょう。

次は白木みのるを城主に据えて「子供の王国」をやってください。