「芸術新潮11月号」

今週末にデザイン・フェスタへ行く予定なのだが、ついでにもう一度アール・ブリュット展を見ようと思っている。そこで、予習として芸術新潮の特集を(ようやく)読んだ。

展示されている作品だけでなく、珍しい作品も掲載されているので、アール・ブリュットに興味のある人は手に入れておくべきだろう。

読み所はアール・ブリュットのコレクターであるブルノ・デシャルムとキュレーターの小出由紀子との対談。あの作品はアール・ブリュットじゃないとか、アウトサイダー・アートという訳語は最悪とか、素人にはちょっとわからない会話が楽しい。
個人的には、アール・ブリュットに関しては、見て衝撃を受ける、という単純な感動を味わえばいいんじゃないだろうかと思うけれども。知らしめるためにはそれなりに定義が必要なのだろう。

驚いたのは、アール・ブリュットの作品がかなり高値で取引されているということだ。展覧会にも出店されているアドルフ・ヴェルフリの作品が15年前に買ったときは530万だったのに、今年になってある美術館から1億円以上で売って欲しいというオファーがあったとのこと。凄いことになってるんだな、ヴェルフリ。

ちなみにこの対談で学んだ重要なことは、ミシェル・フーコーに夢中な女性を口説く場合にはアール・ブリュットの本をプレゼントしろ!ということだ。
というか前提条件が厳しすぎますよ!
(意味を知りたい方は読んで確認してください)

この表紙が売り上げに貢献したという噂が……

補足

アルヌルフ・ライナーとアール・ブリュットの関係への言及もあり。
またヤン・シュヴァンクマイエル展のこともちょっと載ってます。