ピエール・メナール問題

飛鳥部勝則「誰のための綾織」 - モナドの方へがらみの話。
また「プログラマはユートピアに憧れる」 - モナドの方への冒頭で触れている話でもある。

飛鳥部勝則「誰のための綾織」が出庫停止になったそうだ。
http://www.harashobo.co.jp/tokusetsu/ayaori.htm

パクること自体が先行作品の価値をおとしめるということもないし、こういう制裁をくわえることで先行作品の価値が上がるわけでもない。
さらに剽窃していない部分(剽窃した部分を含めてもよいけれども)で、どんなに素晴らしいものがあったとしても、読者はそれを読むことができなくなってしまう。
つまり誰も特をしない。

また絶版や出庫停止という処分は、先行作品と比較することすらできなくなってしまう。制裁という意味なら、事実を明らかにした上で晒しておいた方がいいように思えるのだが。

互いに共存しあって、パクった作品を読んだなら先行作品も読んでおかなくちゃというように、天の邪鬼的な楽しみを残しておいた方がWinWinになれるはずだ。

ますは「『ドン・キホーテ』の著者、ピエール・メナール」を。それからだ。

そして、これも。

剽窃の弁明
剽窃の弁明
posted with amazlet on 05.11.01
ジャン=リュック エニグ Jean‐Luc Hennig 尾河直哉
現代思潮新社 (2002/02)
ISBN:4329010127