ミルチャ・エリアーデ「エリアーデ著作集 第4巻 イメージとシンボル」

神話・宗教学者として有名でありながらも、幻想小説の作家としても有名なエリアーデ、その著作集のうちの一作である。
エリアーデ著作集は13巻まであるが、続きものではなく、それぞれ独立しているので、どれから読んでもかまわない。著作集の中で一番読まれていると思われるのは第6巻の「悪魔と両性具有」だろう。
本書はタイトルの通り、古代神話や宗教に見るイメージとシンボルを鮮やかに分析している。目次は以下の通り。

  • 《中心》のシンボリズム
  • 時間と永遠のインド的シンボリズム
  • 《縛める神》と結び目のシンボリズム
  • 貝殻のシンボリズムについての考察
  • シンボリズムの歴史

やはりエリアーデの本は何読んでも面白いな、というのが単純な読後感。
ただエリアーデの本は広範な知識が一気に流れ込んでくるので、ちゃんと整理しながら読まないと知恵熱が出そうになる。
ちなみに本書で一番難しかったところは序論です

余談

読んでいて知ったトリビア
サンスクリット語で今の瞬間を表す「刹那」は「クシャナ」である。