美術

「ベクシンスキー」

プレミアがついていたベクシンスキーの画集が復刊された。 ベクシンスキーの画風というのは、ややもするとポップというかゲームの絵のように見えたりすることもあり、そういう意味では比較対象にあげられるフックスの絵の方が自分としては好みなのかもしれな…

デザインフェスタ

うっかり遠目塚先生が想体になっている原画を買ってしまいました。 駕籠先生曰く「1日近くかかってるので時給換算だと中国の労働者並み」というくらいの価格。 自分は本物にこだわりはあまりなく、できが良ければ複製品でもいんですが、漫画の原画は大きいの…

東京都美術館「フェルメール展」

まず最初に書いておく。自分にとってフェルメールは特別好きな画家ではないし、見終わった後もその印象は変わっていない。カメラ・オブスクラを用いたエポックメイカーとしては尊敬しているが、絵の構図や人物の表情などがそれほど好きになれないのだ。 それ…

東京国立博物館「対決−巨匠たちの日本美術」

運慶vs快慶に始まり、応挙vs芦雪、若冲vs蕭白といった日本画の巨匠達の、それも代表作とも言える作品ばかりを集めた夢の対決。 特に第三室、第四室は素晴らしかった。個人的には群仙図屏風などをはじめ、二度目の作品も多かったのだけれども、それでも鑑賞時…

松下電工汐留ミュージアム 「アール・ブリュット/交差する魂」

アール・ブリュットあるいはアウトサイダー・アート。正統な美術教育を受けたことのないものによる生の芸術。 服部正の「アウトサイダー・アート」を読んでから、展覧会があれば飛んでいくようにしている。個人的にはアート=アルス(技術)論の立場をとって…

マリアの心臓「少年愛の美學展―第二部―」

少年愛の美学とは稲垣足穂のエッセイのタイトルだ。このタイトルに引っ掛けて、以前には少女愛の美学という展示が行われていたが、原点回帰で少年をテーマにしている。 今回、偶然にも三浦悦子さんが新作を搬入しに来ており、いくつか話をうかがうことができ…

東京都写真美術館「シュルレアリスムと写真〜痙攣する美」

「美は痙攣的である、さもなくば存在しない」とはシュルレアリスムの旗頭アンドレ・ブルトンの言葉である。 現実を嘘いつわりなく写し取る、まさに「写真」が、夢の世界であるシュルレアリスムとどのように結合するのか……ぱっと思い浮かぶのはマン・レイくら…

Span Art Gallary「アリス幻想」

東逸子、谷川晃一、上田風子、土井典、宇野亜喜良、トレヴァー・ブラウン、大友ヨーコ、勝本みつる、中村宏、金子國義、鳩山郁子、北見隆、ヒロタサトミ、桑原弘明 丸尾末広 酒井駒子、森口裕二、沢渡朔、山本タカト、千之ナイフ、吉田光彦、高橋竜男、四谷…

parabolica bis「夜想 ヴァンパイア展 パート1」

丸尾末広を中心に、山本タカト、小島文美、恋月姫、野波浩、三浦悦子というおなじみメンバーによる、ヴァンパイアをテーマにした展示会。丸尾末広の絵は有名な作品のオマージュになっているので、その元ネタを探しながら見ながら楽しんだ。こういうの、わか…

マリアの心臓「天野可淡展」、ヴァニラ画廊「埜亞×メリユ×森馨『残酷な姫君の宴』」

渋谷でマリアの心臓、その後に銀座でヴァニラ画廊で、二つの人形展を鑑賞した。今回、多くの人形を見てわかったことは、その瞳の多くが焦点がないことだ。つまり視線が平行になっているので、その視線は交わることなく無限遠方を見つめているのだ。 その設計…

ヴァニラ画廊「駕籠真太郎展 納涼不衛生まつり」

本当は先週に高山宏→シュルレアリスム展→駕籠真太郎展というコースを組んでいたんだけれども、高山宏のトークがあまりに長すぎたため、今日に繰り越しになってしまった。会場は前回と同じく銀座のヴァニラ画廊。 前回のようなお祭りイベントはなかったんだけ…

ラフォーレミュージアム原宿「ヤン&エヴァシュヴァンクマイエル展 アリス、あるいは快楽原則」

ラフォーレ原宿で行われたヤン&エヴァシュヴァンクマイエルの企画展。夫妻のアートワークを一同のもとに眺めることができる贅沢な展示である。以前に見たシュヴァンクマイエル展に出展されていたものも多かったんだけど、更にプラスアルファという感じでボリ…

東京芸大美術館「芸大コレクション展 歌川広重《名所江戸百景》のすべて」

実はこれまで浮世絵を美術館で見て、感心したことがなかった。そもそも浮世絵は、トレーディングカードのように手持ちの小遣いから少しずつ買っていって、夜中に一人でニヤニヤしながら見つめるというのが正しい鑑賞法のように思えてならないからだ。 今なら…

東京芸大美術館「金刀比羅宮 書院の美」

金刀比羅宮に関しては全然知らないのだが、若冲に惹かれて。そんなに期待していなかったんだけど、良い意味で期待を裏切られた。 金刀比羅宮の書院を間取りそのまま持ってきていて、現場の臨場感を再現しているのが今回の展示の特徴だ。幾つかは模造品がある…

「アートで候 会田誠・山口晃 展」

この二人がタッグというのが実によかった。二人ともテクニックは一級だし、引き出しも多い。 山口晃は一見、伝統的な日本画なのだが、よく見ると現代社会のヤバさが表れている。一方、会田誠は一見してヤバイんだけど、中々考えさせられるテーマが描かれてい…

デザインフェスタ

郁乎さんを誘ってデザインフェスタへ。 とりあえず駕籠真太郎のブースへ行こう!と意気揚々と散策を始めたものの見つからず。パンフレットとにらめっこしたところ駕籠センセーは翌日の日曜だけの出展だった、ブログにもしっかり書いてあったのに……orz お金を…

原美術館「ヘンリー・ダーガー 少女たちの戦いの物語」

アウトサイダー・アートの中でも最も名前が知られている作家。日本ではかなり人気があるらしい。可愛らしい少女達が悪い大人たちと闘うという戦闘美少女の構図が、日本の風土にマッチしているのだろうか。 今回の展示は血みどろグロテスクなものはかなり控え…

ギャラリーTOM「澁澤龍彦の驚異の部屋」

本当は「秘密結社鷹の爪団 THE MOVIE」を見る予定だったんだけど、たまたま当日に巖谷國士のレクチャーをやるということを知ったのでギャラリーTOMへ。 こちらは「驚異の部屋」というコンセプトで、直接、澁澤龍彦に関係しているものだけでなく、間接的に影…

埼玉県立近代美術館「澁澤龍彦―幻想美術館―」

ひたすら澁澤龍彦の趣味に基づいた作品を並べた文字通りの幻想美術館。 よくぞここまで揃えたと感心させられるラインナップに、ただただ感服するばかりである。本物どころか印刷物でさえ見ることが難しい作品が揃っているので、これはもう必見というしかない…

コデックス・セラフィニアヌス

うわ、GIGAZINEに「CODEX SERAPHINIANVS」が取り上げられてる。 →架空平行世界の百科事典「コデックス・セラフィニアヌス」 - GIGAZINE廉価版が出てるのは知らなかった。なんとか入手したいものだ。 以前に書いた記事。情報・リンク集はこっちのほうが充実し…

埼玉県立近代美術館「シュルレアリスム展」

「シュルレアリスム展」目的で行ったところ、丁度、靉嘔による市民講演会があるとのこと。受付に聞いたら30分くらいだというので、特に興味はなかったんだけど参加することにした。 なかなか話し好きな人で1時間以上語っていたんだけど、聞き始めたらことの…

マリアの心臓「少女恋の美學・展」

少女愛じゃないのがポイントなんだろうか。少女の人形、絵画、写真を一同に集めた展覧会。 理想の少女の投票というのをやっていたので、そういう観点から作品を眺めることにした。 抽象的な意味での少女というと、どうしてもベルメールの少女とかを選ばざる…

「夜想耽美展」

旧ペヨトル工房、ステュディオ・パラボリカ主催による嘆美をテーマにした作品展。 参加作家は楠本まき、野波浩、松井冬子、丸尾末広、山本タカト、佳嶋、恋月姫などなど。恋月姫の人形は新作とHP書いてあるんだけど、同会場で行われた「少女娼館展」での人…

デザインフェスタ

駕籠真太郎がブースを出すということもあって、行って参りました。 そこで印度で乱数特別編を購入。 駕籠先生からサインを頂けて、少しお話もできたので、駅前シリーズとイタロ・カルヴィーノ「見えない都市」の類似点を指摘しておきました。

上野の森美術館「ダリ回顧展」

初日に行ったのが間違いだったのか、入場まで60分待ちだった。 中に入っても当然、スローベルトコンベアー状態。そのおかげでゆっくりと鑑賞することができたので、それはそれで楽しめた。 とにかくダリは子供の頃から絵が巧い。同時代のマグリットやデルヴ…

新日曜美術館「石田徹也」

先週の予告から気になっていた石田徹也。たくさんの作品を並べてみると、たしかに面白い。 画風というか雰囲気的にはノイエ・ザハリヒカイト風だし、アイデアとしては駕籠真太郎に近いといえるかもしれない。魂を解放することを許されず、工場化されてゆく人…

プライスコレクション「若冲と江戸絵画」

伊藤若冲、長沢蘆雪、酒井抱一あたりが見所。 正直、鳥獣花木図屏風に圧倒されて、他の作品を存分に味わいきれなかった。もう一回行こうかな。 伊藤若冲 鶴図屏風 シンプルかつエレガント。このような単純な絵なのにもかかわらず、長時間見ていても全然飽き…

「カルティエ現代美術財団コレクション展」

巨大な目玉見たさにカルティエ現代美術財団コレクション展に行ってきた。 →http://artgene.blog.ocn.ne.jp/plus/cat4425747/しかめっ面して見る現代美術というよりは単純に楽しめる作品が多く、普段アートに触れてない人でも気軽に鑑賞できる。また深く考え…

デザインフェスタ

ちょっと前日はしゃぎすぎてしまい、疲れを引きずりつつデザインフェスタへ。 Tシャツを3枚、その他小物を色々購入。 帰りに食べたおこげとトムヤムクンが美味しゅうございました。

ヴァニラ画廊「駕籠真太郎の世界展 不衛生博覧会」

手術の定期検診のついでに駕籠真太郎の個展へ。明らかに「ついで」で行くところじゃないけど。 奇才、駕籠先生の立体造形やら、原画やら、おもちゃやら……正直、ちょっと筆舌するにためらわれるものが盛りだくさん。六識転想アタラクシアの遠目塚先生の原画を…